第4節 益税問題に対する評価

益税については、様々な角度からの考察が必要になる。まず、消費者の観点からは「益税は非常に不合理なものであり、その原因となっている事業者免税点制度や簡易課税制度といった中小企業特例措置は即刻廃止すべきであろう[101]」といった強い指摘もあり、他方では「中小企業特例措置の適用範囲内の事業者、つまり中小零細事業者にとっては、納税事務負担の軽減のためには必要なもの」であり、また「徴税者側からすれば、特例措置による大幅な徴税コストの削減は重要な要素」というように、益税問題を考えるには「消費者・事業者・徴税者という3者の視点から包括的に検討することが不可欠[102]」であると思われる。


[101] 平野正樹 前掲(注)96 174頁

[102] 平野正樹 前掲(注)96 174頁