第4項 社会保障・税一体改革(平成26年4月施行)

平成24年の通常国会において、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」が成立した。

同法律では、事業者免税点制度について、事業規模が小さくない人材派遣会社などによる資本金1000万円未満の子会社を利用した脱税事案等31を指摘した会計検査院の報告書32を受けた見直しが行われた。

その内容は、基準期間のない事業年度開始の日において資本金1000万円未満の新設法人であっても、課税売上高5億円超の事業者が設立する新設制度を適用しない33こととされた。

この改正により、人材派遣スキームの一端は規制することが可能となった。次節では、これらの改正についての効果について検証してみたいと思う。

  • 31 第2章第3節において具体的な裁判例(ダミー会社を利用したいわゆる「人材派遣スキーム」)を紹介する。
  • 32 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書「消費税の課税期間に係る基準期間がない法人の納税義務の免除について」会計検査院(2011年10月)
  • 33 法第12条の3(特定新規設立法人の納税義務の免除の特例)第1項 その事業年度の基準期間がない法人のうち、その基準期間がない事業年度開始の日において特定要件に該当し、かつ、新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者及び当該他の者と政令で定める特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の当該新規設立法人の当該新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額が5憶円を超えるもの(「特定新規設立法人」という)については、当該特定新規設立法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、第9条第1項本文の規定は、適用しない。