103万円の壁という言葉を聞いたことがあるというかたは多いと思います。
今回はそれに関連して、106万円の壁、130万円の壁、150万円の壁についてもお話します。
103万円の壁とは?
まず103万円の壁の話しです。
103万円の壁とはアルバイトやパートをして年間103万円以内のお給料であれば、所得税がかからないというボーダーラインのことです。
103万円を超えると、超えた分に対して所得税(+復興特別所得税)が課税されます。
また、お子さんがアルバイトをして103万円を超えてしまうと、両親の扶養からはずれてしまうことになり扶養控除が受けられなくなります。
その結果、ご両親の税金が上がってしまうことになるため、高校生や大学生、フリーターのお子さんをお持ちのかたは、お子さんのお給料についても注意が必要です。
アルバイトをしていたお子さんの給料データは、勤務先を通じて市区町村に報告されていています。
その後に、お父さんの所得税の計算が間違っています(お子さんは扶養から外れています)という手紙が税務署から来るケースがありますね。
会計事務所で仕事をしていると、毎年のように目にするトラブルです。
106万円の壁とは?
103万円の壁とは「所得税の税金がかかるか」と「扶養控除を受けることができるか」という所得税の壁でした。
今度の106万円の壁は、社会保険に関する壁です。
この壁は、パートやアルバイトでの勤め先の従業員数が501名以上の企業で年収106万円以上になると勤め先で社会保険の加入義務が発生してしまします。
社会保険に加入すると、給与額のおよそ15%を社会保険料として会社から天引きされてしまいますので、手取り額は一気に減ってしまいます。
106万円のかたでも年間で約16万円の社会保険料がかかってくることから、この壁を意識して、直前のところで仕事をセーブするほうが得策ですね。
ただしアルバイトで学生のかたについては社会保険の加入義務はありませんので、この壁を意識する必要はありません。
あくまで、主婦のかたやフリーターのかたが意識するべき壁、ということになります。