給料の税金など

源泉所得税の計算方法②

源泉所得税の計算方法

慣れてしまえば、難しくありません

 

 

前回の投稿では、源泉徴収税額表の月額表と日額表の違いや、甲欄・乙欄・丙欄について、お話しさせていただきました。

今回は、実例をあげて税額の計算方法を見ていてきたと思います。

 

ケース1 甲欄を適用するかた

 

まずは、ケース1として、次のようなかたを計算してみましょう。

毎月、固定給をもらう社員Aさんのケースです。

 

給与の額 220,000円

社会保険料の額 20,000円

扶養家族の人数 2人

扶養控除等申告書の提出 あり

 

Aさんのケースでは、まず、給与の額の220,000円から社会保険料の額の20,000円を引きます。

220,000-20,000=200,000円

この200,000円に対する源泉所得税の金額を月額表から探します。

Aさんは、扶養控除等申告書の提出があるため、甲欄で探します。

 

 

↑ 月額表の199,000円~201,000円の金額を探します。

あとは扶養人数が2人ですので、2人の部分とクロスする金額がAさんの源泉所得税額(1,530円)になります。

この金額をAさんのお給料から天引きし、税務署に納付します。

 

したがってAさんの手取り額は、今回のケースでは、

220,000-20,000-1,530=198,470円

になります。

 

ポイントは、探す金額は社会保険料を引いたあとの金額であることと、扶養の数を考慮に入れることですね。

前回もお伝えしたとおり、扶養家族には15歳以下のお子様はカウントしませんので、その点もご注意ください。

 

ケース2 乙欄を適用するかた

 

続いてのケースは、アルバイトのBさん。

Bさんは月給制で、月に一度のお給料が支払われます。

 

給与の額 60,000円

社会保険料の額 なし

扶養家族の人数 なし

扶養控除等申告書の提出 なし

 

Bさんは扶養控除等申告書の提出がないため、乙欄の摘要になります。

お給料の支払いは月に一回のため、月額表を確認してみましょう。

 

 

今回のケースでは、社会保険料もないため、給与額は60,000円で探します。

扶養控除等申告書の提出がないので、乙欄を探します。

すると乙欄の一番上の部分(88,000円未満)に該当しますね。

 

この部分の言葉を拡大すると、

その月の社会保険料等控除後の給与等の金額の3.063%に相当する金額

という言葉があります。

 

これに沿って計算すると、

60,000×3.063%=1,837円

となります。

1円未満は切り捨てです。

 

よって、Bさんのケースでは、60,000円から1,837円を引いた58,163円が手取り額になります。

天引きした1,837円は、税務署に納付することになります。

 

 

 

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