第2項 平成15年度改正(平成16年4月施行)

その後、平成14年6月、税制調査会は「あるべき税制の構築に向けた基本方針」を取りまとめ、「事業者免税点の水準…は、制度創設以来据え置かれ、依然として6割強の事業者が免税事業者になっている。このため、消費者の支払った消費税相当額が国庫に入っていないのではないかとの疑念を呼び、これが消費税に対する国民の不信の大きな背景になっていると考えられる27」と指摘し「個人事業者と法人の相対的な事務処理能力の差異も念頭に置きつつ、現行の免税点制度を大幅に縮小すべきである」との提言を行い、免税点の水準を大幅に引き下げる方向性が示した。

これを受けて、平成15年3月28日に「所得税法等の一部を改正する法律案」が国会で成立し、事業者免税点制度の適用対象となる基準期間における課税売上高の上限が1000万円に引き下げされた(平成16年4月1日以後に開始する課税期間から適用)。

消費税導入から15年を経てようやく、免税点は大幅に引き下げられることになった。詳細は、次節以降で検討するが、本改正は、事業者免税点制度の改正の中でも際立った規模のものであり、筆者はその決断を評価するものの一人である。

  • 27 税制調査会「あるべき税制の構築に向けた基本方針」(2002年6月)13頁