年末調整と確定申告の違いについて、お話いたします。
年末調整と確定申告の違いとは?
年末調整と確定申告。
どちらも税金の計算をすることには違いないんだろうけど、その違いはなにか?
ご存じないかたもいるかもしれません。
年末調整とは、毎月のお給料から天引きされている所得税について、年末に最終的な税額を調整することです。
年末調整は、会社が所得金額や税額を計算して国に納めます。
これに対して、確定申告は会社は何もせずに計算は納税者本人が自分で行います。
年末調整は自分の税金の計算を会社まかせにしてしまうため、納税者意識が育ちにくいと一般的には言われています。
アメリカでは年末調整がないため、給与所得者も確定申告(タックスリターン)をしているようですね。
「税金の計算に強くなりたい」というかたは、年末調整で会社任せにするのではなく、確定申告を自分でしてみると良いかもしれません。
年末調整ではなく確定申告が必要な人
会社のお勤めのかたであれば、たいていのかたは年末調整で計算は終わりますが、例外的に確定申告をしなくてはいけないかたもいます。
① 年収が2,000万円を超えるかた
② 副業での所得合計が20万円を超えるかた
③ ダブルワークしていて、年末調整を行っていないかた
①の年収2,000万円超えのかたは少ないと思いますが、年末調整ではなく確定申告が必要になります。
②は、サラリーマンのかたであっても、副業での所得合計が20万円を超えるかたは、確定申告が必要です。
「所得」とは「収入-必要経費」ですので、収入が20万円を超えていても、所得が20万円以下であれば、申告は不要になります。
よくあるケースでは、副業で太陽光発電を始めたけれど、年間の収入が20万円もいかなかったり、20万円を超えても太陽光設備の減価償却費を考えると所得としては20万円を超えないというパターンです。
この場合は、申告不要となりますので、なにもする必要はありません。
(それでは気持ち悪いので、申告したいというかたは申告をしていただいても大丈夫です。)
③は、掛け持ちでアルバイトやパートなどをしていて、年末調整を行っていないかたのケースです。
中には、間違えて両方の職場で年末調整を受けてしまい還付を受けてしまっていたというケースも見受けられます。
実際に確定申告すると、還付にはならず徴収になるケースのほうが多い(事業主の方がダブルワークであることを把握していないと源泉徴収額が少なくなります)ので、ご注意ください。